救急救命隊以外による医療行為の噂
執筆者: 紫月零矢 |
2024-04-03 23:10

この街は事故や事件、栄養失調に脱水、多種多様な理由での怪我人やダウン者が絶えない。
しかし、それでも皆がこの街で安心して生活をすることが出来ているのは救急隊という信頼できる医療部隊が存在しているからだ。
彼らはどのような怪我であっても迅速に対応し、誰に対しても平等に医療を提供してくれる。
しかし、最近になって「救急隊以外の人間が医療道具を使用し、治療を行っている」という情報が入ってきた。
彼らは公務員ではない一個人であり、救急隊と異なり個人の意思と判断で救助と治療を行っているとのことだ。
これだけでは「所属を持たないと言えど、治療の腕が確かなら良いじゃないか」という意見もあるかもしれない。
だが、話によると彼らは市民に対して高額な医療費の支払いを求めてくる可能性がある他、白市民よりも黒市民を重視する傾向にあるという。
全てが個人の裁量で動き、請求の金額に定まったルールが無く、時には法を犯した医療を行う個人医療者はある種の無法者。
正規の医者である救急隊に頼れないような理由が無いのであれば、救急隊を頼るべきだろう。
また、個人医療者らは救急隊とは異なる救難信号を受信して現場に駆けつけてくるようだ。
救急隊への通知は「G」、個人医療者への通知は「R」となる。
救難信号を出すような場面は意識も朦朧としているかもしれないが、個人医療者が街に現れた以上、治療時の不要なトラブルを避けるためにも間違えないように十分に気を付けて頂きたい。
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犯罪件数が群を抜くこのロスサントスという街において、法の下に医療を行う救急隊とは異なる医者が現れたことが、街にどのような影響を及ぼしていくのだろうか。
個人医療者らがこの街でどのような動きを見せていくのか、今後の動向が気になる所である。