ゴリラを隠すならゴリラの中に、増殖するゴリラ
執筆者: 紫月零矢 |
2023-08-15 22:00

2023年8月12日、20時ごろ。
レギオン前のガレージに大量のゴリラが集い、現場は一時騒然となった。
レギオンに集ったゴリラ達の多くは、金で人間であることを辞めた一般市民ら数十名であり、ゴリラからゴリラと化した彼らが給金を受け取る姿も目撃されていた。
一度ゴリラと化した彼らは仲間を求める習性を持つのか、一般市民を囲い、報酬と引き換えにゴリラになることを求める行為も見られ、最終的には15-20人程度の市民がゴリラに身をやつしたと見られる。
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さて、ゴリラはゴリラを増殖させて、一体何がしたかったのだろうか?
その答えは、この街でゴリラの格好をして過ごしており、客船強盗の罪で指名手配犯中の犯罪者、ふみやおじさんの捜索を攪乱することだった。
ゴリラの集団が出来上がったタイミングで、今回のゴリラ増殖を企画したtaro氏はレギオン奥にゴリラを集め、「警察vsゴリラの鬼ごっこ」を行うと説明を開始。
主催ゴリラより、犯罪者ではない一般ゴリラは警察への暴力を振るったり、抵抗をしてしまわないように注意をするなど、事前の注意と説明が終わればふみやおじさん直々に警察へ
「俺はレギオンに居る、探してみろ」
と一報。鬼ごっこの火蓋が切って落とされた。
レギオンに駆け付けては物園の飼育員さながら、ゴリラと戯れる警察官。
多数のゴリラが縦横無尽に逃げまわり現場が混沌とする中、指名手配犯のふみやおじさんは集団から一人離脱。
そのまま逃げていくものかと思われたが、怪しい行動をするゴリラに気づいていた初瀬警察官が目ざとく追い、水鉄砲での反撃を試みたふみやおじさんよりも一足早くテーザーを撃ちこみ、無事、指名手配犯は確保。
群れに惜しまれながらも、ふみやおじさんはプリズン送りとなった。
主催ゴリラのtaro氏は、今回の一件について
「最近、犯罪者と警察で殺伐している雰囲気があるから、肩の力が抜けるようなことをしたかった」
と語ってくれた。
今回、完全な第三者として事の顛末を見届けたが、一部、ゴリラに囲まれて恐怖を感じた市民もいたものの、主催のtaro氏や指名手配犯のふみやおじさん、一般ゴリラの面々、警察の方など、関係者となった皆がとても活き活きとしているのが印象的だった。
ふみやおじさんらが犯罪者であり、指名手配犯になるような危険人物であることに間違いは無いが、彼らもまた、街を盛り上げようとする市民でもあるのだと認識できる珍事だったと言えるだろう。
尚、フミヤおじさんは今回の一件について
「色んな意味でまたやりたい」
と供述。
犯罪を是とするわけではないが、今回の珍事を起こした彼らが今後、どのように街を騒がしてくれるのか。
一記者としては注目したいところである。